スワップコストとは、トレーダーが知っておくべき隠れたコストです

スワップ料金は、多くのトレーダーが見落としがちなコストの一つです。夜間にポジションを保有し続けるたびに、静かに利益を削ってしまう可能性があります。深く理解するために、夜間手数料の仕組みと、それがあなたの取引成績にどのように影響するかを学びましょう。

スワップとは何か - 夜間金利の取引コスト

スワップは金融用語で「オーバーナイト金利」または「Overnight Interest」と呼ばれます。これは、ポジションを翌日に持ち越す際に発生する手数料です。週末の市場閉鎖期間をまたいでポジションを維持する場合も含まれます。

初心者トレーダーはこのコストを無視しがちですが、積み重なると利益を大きく削ることもあります。週や月単位でポジションを保有するトレーダーは、このコストの影響を大きく受けることになります。

金利差がスワップを生む理由

例えばEUR/USDの通貨ペアを取引する場合、あなたは同時に二つのことを行っています。ひとつは「買い」ポジションを持つことであり、もうひとつは「借り」ている通貨を返済することです。

長期のロング(買い)ポジションを持つと、ユーロを買い、ドルを借りて支払います。ショート(売り)ポジションの場合は、逆にドルを買い、ユーロを借りて返します。

各通貨には中央銀行が設定した金利(米ドルならFRB、ユーロならECBなど)があり、借りた通貨には金利を支払い、保有通貨には金利を受け取る仕組みです。スワップはこれらの金利差の差額を夜ごとに計算したものです。

なぜ多くのトレーダーはこのコストを負担するのか

理論的には、ユーロの金利がドルより高い場合、買いポジションを持つと毎晩スワップのプラス(利益)が得られるはずです。しかし、ブローカーはこの借入コストに手数料やマークアップを上乗せしているため、実際のスワップは理論値より少なくなるか、逆にマイナスになることもあります。

その結果、ロングとショートのスワップは異なり、多くのトレーダーはどちらの方向を選んでもこのコストを負担することになります。

株式、商品、その他資産のスワップ

スワップの概念はFXだけに留まりません。CFD取引の対象となる他の資産にも適用されます。

株式・指数は、取引される通貨の金利に基づきます。例えば米国株はUSDの金利とブローカーの手数料に影響されます。

**商品(ゴールド、原油、農産物)**は、物理的保管コストや先物契約のロールオーバーコストに基づきます。

暗号資産は取引所の「Funding Rate」によって決まり、変動が激しく、ポジションの方向性に応じて変化します。

スワップの種類と3日間のスワップ

主なスワップの種類は次の通りです。

プラススワップ:毎晩少額の資金が入る状態。買いポジションの金利が借入金利より高い場合に発生します。

マイナススワップ:毎晩資金を支払う状態。買い金利が低いか、借入金利との差が小さい場合に起こります。

3日間スワップ:初心者が見落としがちなポイントです。通常、スワップは1日1回計算されますが、週末の土日には3倍の計算が行われることがあります。これは、土曜日と日曜日のスワップを金曜日にまとめて計算するためです。特に、T+2の決済ルールにより、金曜日のポジションは週末をまたいで借り入れ状態となるためです。

プラットフォーム別のスワップ確認と計算方法

スワップを事前に確認することは重要です。プラットフォームによって方法が異なります。

MT4/MT5の場合:Market Watchで対象資産を右クリックし、「仕様」を選択。そこでスワップロングとショートの値を確認できます。

新しいプラットフォーム(例:Mitrade):スワップに関する情報が「夜間手数料」や「Funding Rate」として明示されており、パーセンテージで表示されることもあります。

計算方法は表示単位によって異なります。

ポイント単位の場合(例:MT4/MT5):

  • スワップ = (スワップレート in Points) × (1ポイントあたりの価値)
  • 例:EUR/USDを1ロット買いし、スワップロングが-8.5ポイントの場合、1ポイント=1ドルなら、毎晩8.5ドルの損失。

パーセンテージの場合(例:Mitrade):

  • スワップ = (ポジションの総額) × (スワップ率%)
  • 例:EUR/USD 1ロット(100,000通貨)を買い、価格1.0900、スワップ率-0.008%の場合、毎晩約8.72ドルの損失。

※スワップは証拠金の額ではなく、ポジションの総額に基づいて計算される点に注意。レバレッジ1:100なら、証拠金は約1,090ドルですが、スワップは約8.72ドルです。これがコストの一つとなる理由です。

キャリートレードとスワップフリー口座

スワップコストを回避する方法もあります。

キャリートレード:金利差を利用して利益を狙う戦略です。金利の高い通貨を買い、低い通貨を借りて、スワップのプラスを狙います。例:AUD/JPYを買い、オーストラリアの高金利と日本の低金利を利用。

ただし、為替レートの変動リスクも伴い、損失がスワップ利益を上回る可能性もあります。

スワップフリー口座(イスラム口座):スワップが一切かからない口座です。長期保有やスイングトレードに適しています。ブローカーはSpreadや固定手数料で収益を補います。

まとめ:スワップコストと取引効率

スワップは、夜間にポジションを持ち越す際に避けられないコストです。取引スタイルによってその影響は異なります。

スキャルピングのように短期取引を行う場合はほとんど影響ありませんが、スイングやポジショントレーダーはこのコストを意識し、事前に計算しておくことが重要です。

透明性の高いプラットフォームを選び、スワップの詳細を把握しておくことで、より正確なコスト管理と戦略立案が可能になります。長期保有やキャリートレードを目的とする場合は、スワップフリー口座の利用も検討しましょう。

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