正直に言うと、今週の米連邦準備制度理事会（FRB）が25ベーシスポイントの利下げを行うのはほぼ確実な状況だ。バークレイズの予測もかなり明確で、政策金利は3.5％～3.75％のレンジまで下がる見込みだ。ただ、ご存知の通り、FRBのやり方としては、少し甘い材料を出しつつ、声明文には必ずタカ派的な発言も混ぜてくる。おそらく来年1月は一旦様子見（利下げ停止）を示唆して、慎重な姿勢を強調するだろう。

では、その先はどうか？バークレイズの見立てでは、来年3月と6月にもそれぞれ25ベーシスポイントの利下げが見込まれ、長期金利の中央値はおそらく3%で安定するとしている。つまり、利下げは単発イベントではなく、明確な流動性供給のロードマップがあるということだ。

BTCのようなリスク資産にとって、このような持続的な緩和期待は最高の燃料になる。水曜日のパウエル議長の発言では、タカ派的な言葉で短期的なボラティリティ（乱高下）を演出し、短期筋を振り落とす場面もあるだろうが、これはよくあることだ。ただ、価格が8.7万ドルという生命線を守っている限り、下落局面は逆にエントリーのチャンスになる。慌てず、大きな方向性を見極めてから動こう。