ETHは、3,200付近から3,397まで一気に急騰し、クリーンなモメンタムブレイクアウトを見せた後、やや落ち着きを取り戻しています。15分足チャートでは、上昇中にほとんど上値抵抗が見られない教科書通りのディスプレイスメントムーブが確認できます。現在価格は3,356付近で推移しており、MA5・MA10・MA30のすべてを上抜けて、急角度の強気トレンドを維持しています。

このブレイクアウトは、スポット需要とレバレッジポジションのミックスによって牽引されましたが、ローソク足には強制清算の形跡はほとんど見られませんでした。上ヒゲやパニック的なスパイクも上昇中には一切現れませんでした。これは、ショートを無理に締め上げるのではなく、買い手が自然に流動性を突き抜けたことを示しています。資金調達率（ファンディングレート）は上昇傾向ですが、健全な範囲内に収まっており、トレーダーが過熱感なくロングポジションを積み増していることを示しています。

流動性の動きも明確です。3,350～3,400のレンジは既知のレジスタンス帯であり、売り手が待ち構えていました。ETHが3,397に到達すると、供給が最終的な上昇を吸収し、コントロールされた押し戻しが発生しました。ブレイクアウト時には出来高が大きく増加し、リトレース時には縮小しており、これは強いトレンドで見たい理想的な動きです。この下落は構造的な弱さではなく、利益確定によるものだと示唆しています。

現在の主要サポートは3,320付近に位置しています。この水準を上回って推移する限り、ETHは強気スタンスを維持し、再び上値レンジ奪還を狙う展開が期待できます。モメンタムが鈍れば3,280付近までの深い押しも考えられますが、それでも依然として健全なトレンドゾーン内です。

レジスタンスは3,395～3,400に残っています。このレンジを強い出来高を伴って明確に上抜ければ、3,450以上への拡大が視野に入ります。
現時点でETHは強さ、活発な参加、安定したクールダウン局面を見せています。価格がミドルレンジサポートを割り込まない限り、買い手優勢の状態が続きます。
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