ブラックロックがまたSECに申請を出した。今度狙っているのは、ステーキング型イーサリアム現物ETFだ。

一見すると好材料に見える？まだ「ムーンだ！」と叫ぶのは早い。これでブラックロックはすでに4本目の暗号資産ETFを出したことになる——BTC現物、ETH現物、ビットコイン利回り型ファンド、そして今度はステーキング収益までパッケージ化して売ろうとしている。伝統的な金融大手が「参入」しているんじゃなく、規制対応という名のもとに、着々と暗号資産市場全体を自社のプロダクト群に組み込もうとしているのだ。

個人投資家はチャートにかじりついて上げ下げを追っている。その上でウォール街はどうしている？とっくに君の頭上に料金所を作っている。彼らは直接コインをトレードしないが、パッケージ化した「暗号資産エクスポージャー」を売り、ついでに管理料まで取る。

君は「分散型革命」に参加しているつもりかもしれないが、実際は機関投資家の新たな資産証券化ゲームを手伝っているだけかもしれない。ブラックロックが欲しいのはコインそのものではなく、価格決定権とルール策定の発言力だ。今後ETHの値動きも、ETFの資金フロー次第で左右されるかもしれない。

じゃあ僕らはどうすればいい？

慌てる必要はないが、冷静に。価格変動だけではなく、これら大手がどのチェーンに注目し、どの領域に賭けているかもよく見ておこう——そこにこそ次の真のトレンドがあることが多い。コア資産はしっかり握り、短期の波に振り回されて手放さないこと。ただし大手の力も活用できるように、ETFが承認された後は、ステーキング型プロダクトが堅実な選択肢になりうることも考えておこう。

暗号資産の世界は今まさに再構築されている。トレンドに逆らう必要はない、だがその本質を見抜くことは不可欠だ。ただ船に積まれた貨物になるだけではいけない。