これは面白くなってきた。

アーカム（あのオンチェーンデータ追跡専門のプラットフォーム）が突然、ZECの送金動向を追跡できると発表した。このニュースが出て、多くの人が焦っているだろう。

そもそもZECがなぜ以前750ドルまで高騰したのか？核心は二文字——「プライバシー」だ。当時、Chen Zhiの12万枚のBTCが特定されて追跡されたことで、ビットコインの取引プライバシー問題が話題になった。ZECはその流れに乗って一気に高騰し、その後市場の調整で300〜400ドル台に落ち着いたが、プライバシーというストーリーは確立された。

しかし今はどうだ？アーカムが直接ZECのプライバシーを暴いた形になった。

以前から業界の古参プレイヤーは疑問を呈していた。ZECを推していた一部の人たちは本当に自分のお金で買っていたのか？それともプロジェクト側から利益を受け取っていたのか？ZECは「取引相手を記録しない」「アドレスを表示しない」「金額を公開しない」とされていたが、誰も真偽を検証できなかった。今、プライバシーという隠れ蓑が剥がされ、ZECのコアな売りが大きく崩れた。

ここ数年、プライバシー銘柄は実はかなり苦しい状況だ。XMRは“絶対的なプライバシー”ゆえに欧米の規制当局に目をつけられ、各取引所から次々と上場廃止になった。ZECも追跡できると証明された。逆に以前はあまり注目されなかったDASHが、急に評価されてきている。

DASHはもともとプライバシー機能を持っているが、XMRほど極端ではなく、規制の圧力も比較的少ない。さらに重要なのは、決済エコシステムも構築していることだ。最近ドバイで行われたサミットで、CZも明言していた。「暗号通貨の未来の最大の価値は決済分野で発揮される」と。この観点から見ると、DASHはプライバシー属性もあり、決済分野にも賭けていて、両方の強みを持っている。

以前はDASHは日和見だと思っていたが、今となっては本当に実利的な存在だった。市場の風向きが変われば、最後に笑うのが誰かは分からないものだ。