12.9 金(ゴールド)アジア時間戦略分析:会議前の慎重なレンジ推移、重要ゾーンが方向を決定



一、市場のコアロジック:FOMC指針待ち、様子見ムードが主導

月曜日の金価格はアジア時間帯でテクニカルな小幅調整を示した。主な要因は、市場が「FOMC会合前の沈黙期間」にあるためだ。今週は極めて重要な利上げ決定と政策指針の発表を控え、投資家心理は非常に慎重となり、多くが一部利益確定や新規ポジション縮小を選択して不確実性リスクを回避している。このため金価格は上昇の勢いを欠き、レンジ推移となっている。

外部市場では、ドルインデックス(DXY)は98.79-99.07の範囲で推移し、明確な方向感はなく、金に対する指針も限定的。ただし注意すべきは、米10年債利回りが強い動きを継続し、4.18%(9月末以来の高値)に上昇。実質金利の上昇は無利息資産である金に明確な抑制効果をもたらし、短期的な上昇余地を制限している。

総じて、金は先週の上昇整理を経て中期的な上昇トレンドにあるものの、「債券利回り圧力」と「政策不透明感」という二重の圧力が短期的な変動リスクを大きく高めている。市場は重要イベント前に、レンジを繰り返しつつ、重要なサポート・レジスタンスを試す動きとなりそうだ。

二、テクニカル構造分析:トレンド継続もモメンタム減衰、重要ゾーンで攻防へ

現状のチャートは「トレンドは維持されているが、上昇モメンタムが持続的に減衰」しているテクニカル特性を示す。高値圏で明確な買い・売りの綱引きがあり、短期的にはレンジ推移の確率が顕著に上昇している。均衡が崩れるかどうかは、主要なサポート・レジスタンスゾーンの攻防次第となる。

コアの分水嶺(重要サポートゾーン):4175-4200ドル

このゾーンは直近の集中的な取引および調整安値のエリアで、短期的なポジションが多く蓄積されている。もしこのゾーンを明確に下抜け(日足終値で確認)すれば、短期上昇構造に傷がつき、より深いテクニカル調整を招く可能性がある。

下方2段階サポート:

1. 4100ドル:今回の上昇の起点かつ強い心理的サポート
2. 4150-4170ドル:短期上昇トレンドラインの延長サポートであり、強気派が死守すべき防衛線

上方レジスタンスとブレイクゾーン(重要レジスタンスゾーン):4220-4270ドル

このエリアは直近の下落起点かつ、何度も試しても突破できなかった強いレジスタンス帯。金価格がここを明確に突破し定着できれば、上昇余地が開け、過去最高値へのチャレンジも視野に入る。

日中の第1レジスタンスは4220-4240ドルで、これが月曜高値付近にあたる。

三、アジア時間戦略提案:レンジ内で高値売り・安値買い、ブレイク時は順張り

FOMC会合の結果発表前は、重要ゾーン内でのレンジトレードを基本とし、ポジション管理を徹底。重要ポイントのブレイク時にはトレンドに沿った追随を準備すること。

1. ロング(買い)チャンス:

理想的なエントリー:4170-4180ドル。金価格がこのゾーンまで調整するのを待ち、底堅さのシグナル(下ヒゲや短期足の反転型)を確認する。

リスク管理:ストップは4150ドルより下に設定し、トレンドライン割れリスクに備える。

ターゲット:4220-4240ドル。強くブレイクした場合は4260-4270ドルのレジスタンスまで拡大も。

2. ショート(売り)チャンス:

理想的なエントリー:4230-4240ドル。金価格がこのゾーンまで反発し、上値の重さが確認できた場合。

リスク管理:ストップは4270ドル超えに設定し、ブレイクアウトリスクに備える。

ターゲット:4200-4190ドル。ブレイクした場合は4175-4170ドルのサポートまで。

まとめ:

現在の市場は「イベントドリブン前の慎重モード」。アジア時間は金が4170-4240ドルのコアゾーンでレンジ推移する可能性が高い。トレード戦略は「レンジ内で高値売り・安値買い、重要ゾーンのブレイク時は慎重に順張り」を推奨。必ず軽いポジション、厳格なストップでリスクをコントロールし、FOMC決定にて明確な方向性が出るまで静観を。
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