昨日（12月9日）、欧州中央銀行で突然大きな動きがありました——2026年の利下げ？ほぼ望みなしです。

先週金曜日には市場は7月に25ベーシスポイントの利下げが15%の確率であると考えていましたが、今週はその確率が一気にゼロになりました。ブルームバーグの調査によると、多くのアナリストが今や利下げはしばらくお預けだと考えており、後半には逆に利上げの可能性もあるかもしれないとのことです。なぜかというと、中央銀行が11月に「急いで金融緩和しない」と発言し、その後インフレ率が2.1%に反発。ユーロ圏の経済成長予測も1.2%に上方修正されました。

このニュースが伝わると、市場はすぐに大混乱。欧州の短期金利はロケットのように急騰し、3カ月物Euriborは一気に3.76%まで上昇。利下げを見込んでいたロング勢は不意を突かれ、金利スワップ価格は15ベーシスポイントの逆転現象を起こしました。ユーロ/ドルは一気に140ポイント上昇し、1.0720まで急騰。債券市場はさらに厳しく、ドイツ10年国債利回りは12ベーシスポイント急騰して2.68%となりました。しかし銀行株は好調で、欧州銀行株指数は一日で2.8%上昇しました。

要するに、市場は今、欧州経済の強さを再評価しています。しかしラガルド総裁も頭を悩ませています——インフレを注視しつつ、経済を崩壊させるわけにもいかない。2026年の政策はより慎重になる見込みで、「様子見の一時停止」が新たな常態になるかもしれません。ユーロ資産のバリュエーションロジックも、改めて見直される必要がありそうです。

ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産も、短期的にはユーロの流動性引き締めの間接的な影響を受ける可能性があるので、今後の動きに注目が必要です。