RWA（現実資産）分野には共通の問題があります。あらゆる資産をブロックチェーン上に載せて、トークン化すれば自動的に優良資産になるかのように扱われています。結果はどうでしょうか？ゴミ資産は結局ゴミ資産のままで、場所を変えて腐っているだけです。

Multipli（@multiplifi）の考え方はちょっと面白いと感じました。

彼らはRWAを「追加の収益源」としてではなく、インフラ層として構築しようとしています。どういう意味かというと、すべてのトークン化資産が受け入れられるわけではなく、厳選されます。法律は明確か？運営は信頼できるか？流動性は十分か？透明性はあるか？これらのハードルをクリアできなければ、門前払いです。

一見当たり前のように思えますが、市場の多くのRWAプロジェクトは何でも受け入れています。よく分からない資産をDeFiに詰め込み、問題が起きてから「伝統金融のせいでどうしようもない」と言い訳する。Multipliはリスクを入り口で排除し、爆発してから後始末をするのではありません。

彼らが対応する資産の範囲は広く、ステーブルコイン、BTC、金、株式などから収益を生み出すことができます。しかし重要なのは「多さ」ではなく「安定性」です。規模拡大が可能でありながら、システミックリスクを埋め込まないこと、これこそが本当のインフラ的発想です。

要するに、DeFiが現実世界の資産を受け入れるなら、何でもかんでも受け入れるわけにはいきません。誰かが門番にならなければならないのです。

Multipliはその役割を果たそうとしており、少なくとも方向性は正しいと言えるでしょう。